■ STORY ■

それは、ある日の放課後。いつもの日常。

何気なく過ごしていた中に混ざり合った、ほんの些細な非日常。

ひとりの精霊が失った過去の記憶探しは、想像を超えた出来事へと発展してゆく。



「その、わたし、自分の事を覚えてなくて」


「僕達の手に負える事態じゃ無い気もするんだけど」


その手助けが、些か無謀とも思えるものであっても。


「その精霊の娘には関わるな。関与した所で利は無い、早急に手を引け」


「『面白そう』なんて気楽な気持ちで首を突っ込むなど、お勧めしかねますが」


忠告と助言を頼りに、ただ真っ直ぐに前へと進んでゆく。


「この場で偽りを申して、わたくしに何の得があると言うのです」


「精霊の、王……の願い?」


様々な意図や思惑で膨らむ、未来への道。


「ここまで話を聞いておいて放っとくなんて出来ないし!」


「あいつ……そうか、あの時の……!」


偶然とも思えた出来事に、必然を孕んで。


「……言葉にしてしまえば、簡単な事なんだ」


「少しの間、わたしに力を貸してくれませんか?」


そして物語は、時を遡る。


   *   *   *


それぞれが抱く、信念。

それぞれの描く、理想。

それぞれを形作る、行動原理。

心を突き動かすものは全て――――親愛なる想い。



ファンタジーボイスドラマ

「 D e a r e s t 」



あの懐かしい時に、もう一度巡り合える事を夢見て。

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