■ STORY ■

国の中央都市から少し外れた一角に、小さな店があった。

そこには真っ青に染まった、美しい薔薇が辺り一面に咲き乱れいる。

その店は、規模の小さい、寂れたカフェ。

いつしかそこは、青薔薇喫茶――――「blue rose cafe」と呼ばれるようになった。

小さな、小さな噂を添えて。



「私、とんでもない事に巻き込まれてるんじゃ……ない、よね?」


それは、偶然なのか。それとも必然なのか。


「あたしはあたしのしたいようにするだけだから、関係ないの」


新たな出会いが生む、新たな日々の幕開け。


「幸せ、でしたね。それでも、変わらずにそう思います」


過ぎ行く時間は、永遠の事では無くて。


「あいつは隠してる。全て知った上で、知らない素振りをしてるんだ」


人知れず封印され、隠された秘密。


「本当の事を教えて。貴方の目的を、貴方の行き着く先を、教えて」


因縁という名の、古から続く鎖。


「約束を破ったら、その後はどうなるんでしょうね?」


古びる事の無い、契り。


「これは、本当に僕が望んだ結果……だったのかな」


交錯する想いの果てにあるものは、希望なのか、それとも――――。


   *   *   *


青き薔薇は、不可能の証。

青き薔薇は、可能の証。

不可能を克服してみせた、その花の如く。

そこは、不可能も可能にする店。



ファンタジーボイスドラマ

「 b l u e r o s e c a f e 」



その青き花弁に誓おう。その願いに、夢ある未来を与えん事を。

inserted by FC2 system